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当事者が「発達障害に気づかない大人たち」を読んだ感想
生きづらさを改善する方法とは?

今年はダイエット以外にもう一つチャレンジしていることがあります。

それは本を読むということです。

今までほとんど本を読んだことがなかったので、最低、1冊/月で読んでいくよう取り組んでいます。

そこで今回は最近読んだ 星野仁彦著 「発達障害に気づかない大人たち」を紹介したいと思います。

・職場や日常生活でうまくいかずに悩んでいる

・発達障害かもしれないと思っている

・発達障害の本について知りたい

こんな人は是非参考にしてください。

「発達障害に気づかない大人たち」を読んだ感想

この本では「発達障害について正しく理解し、治療をすれば、生きづらさは改善できる」という内容がかかれています。

発達障害のメカニズムや特性、そして治療方法や日常生活でできるちょっとした工夫などが網羅的に書かれています。

医学的な検証結果などを用いて説明がされているので

「職場を含め、生活がうまくいかない」

「もしかしたら発達障害かも」

「発達障害ってなんだろ」

というような人には読んでもらいたい1冊です。

当事者が思うこの本の3つのポイント

自分が読んだ中で感じたこの本のポイントは3つです。

1:発達障害は子供だけではない

2:代表的な発達障害の種類とその特徴

3:生きづらさは改善できる

順に自分の経験を交えながら紹介したいと思います。

発達障害は子供だけではない

この本では発達障害は子供だけではないと書かれています。

子供の時は気づかれず、大人になり顕在化することが多いのです

なぜなのか?

それぞれ以下のような理由があります。

子供の時に気づかれない理由

・気の合う友人と付き合えばいい

・一人の趣味に没頭してても問題ない

・発達障害=知能の遅れという認識が根強い

大人になり顕在化する理由

・高度で複雑なコミュニケーションを必要とする

確かに自分もそうでした。

学生時代は仲のいい人しか関わっていないし、くだらない話が多いので大きな問題になりませんでした。

(大学院にいたときに「もしかしたら自分は発達障害かも」という出来事は何回かありましたが。。。)

けど社会に出れば関わる人を選べません

どんなに気が合わない人とも仕事で話すことが必要になります。

また仕事である以上、話し方やその内容も分かりやすく、明確である必要があります

そこに性格や表情などをから相手に合わせていくなど、学生時代とは比べ物にならないほど高度なコミュニケーションが必要です。

自分もそこで躓き、職場でうまくいかず、診断を受けに行きました。

代表的な発達障害の種類とその特徴

発達障害の種類と特性の出方は様々です。

この本では代表的な2種類(ADHD,ASD)の特徴を述べています。

ADHD(注意欠陥・多動性障害)

・多動(運動過多)
・不注意(注意散漫)
・衝動性
・仕事の先延ばし傾向、業績不振
・感情の不安定性
・低いストレス耐性
・対人スキル・社会性の未熟
・低い自己評価と自尊心
・新奇追及傾向と独創性

ASD(アスペルガー症候群)

・対人関係(社会性)の未熟
・言語コミュニケーションの欠如
・こだわり、興味限局傾向
・感覚、知覚の異常
・協調運動の不器用さ

ちなみに自分はADHDとASDと診断されました。

ここに書かれた特徴では

・不注意

・仕事の先延ばし傾向

・低い自己評価と自尊心

・言語コミュニケーションの欠如

ここら辺が当てはまりますね。

また、この内容ではこれらの特徴とともに、もう少し具体的な症状が述べられています。

例:整理整頓ができない、一方的にしゃべり続けるなど

生きづらさを感じている人は、自分の悩み、困っていることがここの症状に当てはまるか比較するのもいいかもしれません。

生きづらさは改善できる

この本では自分たちが感じている生きづらさは改善できると書かれています。

そして改善するために大事なことが3つあります。

・診断を受け、その結果を認め受け入れること

・自分の得手、不得手を理解すること

・治療を受け、サポートしてくれる理解者を得ること

これは自分も同じでした。

診断を受けて、それを上司に伝え、苦手なこと、得意なことを話をしてます。

そして、仕事の進め方など自分に合わせて説明などをしてくれるので助かっています。

ここの内容については筆者の思いが強く感じる部分です。

というのも正確には「発達障害は治せる」と書かれています。

ただ、

・治る=周りと同じように生活できるようになる、ということでは?

・それだとサポートしてもらう時点で「治る」とは違うのでは?

と感じました。

そのため「改善できる」に書き方を変えて紹介しています。

この内容の部分を読むと、この本の思いを感じますね。

著者 星野仁彦さんについて

星野仁彦さんは心療内科医の先生であり、専門は児童精神医学、スクールカウンセリング、精神薬理学など精神神経医学のプロフェッショナルの方です。

また、自身も発達障害であると明言されています

だからこそ同じ境遇の人を救いたいという思いが強く「治る」という言葉を使っていたのかもしれません。

ほかにも多くの本を出しており、本の執筆から医療まで幅広く活躍されている方です。

まとめ

今回は 星野仁彦著 「発達障害に気づかない大人たち」について紹介しました。

本の内容

発達障害のメカニズムや特性、治療方法などが網羅的に書かれている

おすすめの人

職場を含め生活がうまくいかない人

発達障害を疑っている人など

自分が思うこの本のポイントは3つ

・発達障害は子供だけではない

・代表的な発達障害の種類とその特徴

・生きづらさは改善できる

発達障害は子供だけではない

子供の時に見過ごされ、社会に出て顕在化するパターンが多い

発達障害の種類とその特徴

発達障害の種類と特性は様々。特に多いのはADHDとAS。

ADHD:多動や注意散漫など

AS:対人関係の未熟など

生きづらさは改善できる

生きづらさを改善する3つのポイント

・診断を受けその結果を受け入れ認めること

・自分の得手不得手を理解すること

・治療を受け、サポートしてくれる理解者を得ること

この本にはほかにも発達障害のメカニズムや女性に多い発達障害の症状、日常生活でできる工夫などがかかれています。

興味ある方は是非読んでみてください。